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2013.01.07

年始バンコク旅行
東南アジアはどこまで行く?

2013年、あけましておめでとうございます。

 

今年の年末年始、
カウントダウンは桑田圭祐ライブ(念願!)に行き、
年が明けて2日から4日までバンコクで過ごしました。
現地滞在わずか1.5日の、寒さからの逃避!

 

 

5年振りのバンコクは、変わらないところと変わったところがありました。

 

 

相変わらず貧しいところは貧しいけど、発展しているところは、もはや日本とほとんど物価が変わらないところまで来てる。それでいて、このパワー&欲望むき出し感&明るい性格。つまり、最高。

 

「東南アジアは今、日本の30年前の段階(だから発展してる)」
とかちょっと前によく聞いたけど、状況がまったく違う。

 

日本が経済発展するために必要とした古い慣習とか非効率な企業内政治とか、そういうウミがない(たぶん)。こちらが今、そのウミ退治にジタバタして2010年代に適用しようとアクセクしているうちに、あちらは飛び級して、純粋で一直線な欲望と共に2010年代にいる。当然、早い。VHSを経由せずにBlu-rayだし、IE6を経由せずにChrome。なんと効率がいい!

 

↓つまり、こういうこと主張する必要がない

 
それから、スマホをはじめとするIT関連の情報が、まるで日本の90年代の音楽(渋谷系)やファッション(裏原)のように、ものすごい求心力を持っている。GalaxyかiPhone片手に、LINEでスタンプ送りまくってたりする。

 

タイのスーパーのWEBサイトも、やっていることは日本以上な気もする(多言語に対応しやすい作り方&スマホ最適化も完璧)。

 

 

とは言え、観光大国のタイ経済の一部を担っているのは、物価の安さと自由さでもある。
 

「東南アジアは安いし楽しい」

 
だから、みんな行く。お金を落とす。
 

これから物価が上がっていって、法律や取り締まりが厳しくなっていくと、「安い」と「楽しい」が両方ともなかなか成立しなくなる。そうすれば当然、観光以外の経済力が必要になってくる。
 

これはベトナムも同じで、資本が集中して物価が上がれば、「安いからベトナムに海外進出する」「オフショア開発する」とかも、徐々にメリットが薄くなっていく。「だったら自国だけでやってた方が効率も品質もいいじゃん」ってことになる。
 

じゃあ、東南アジアはどうなるんだろう。
 

もちろん、そんなことはぼくよりも、ずっと前にいろんな人が答えを出しています。その中のひとつが「教育」。観光による経済力が落ちてくるのなら、第三次産業で生き抜いていくための高い教育レベルが必要になる、という話し。
 

今さらサムスンやLGに勝てる電気メーカーはつくれないだろうし(彼らの根性とスパルタはほんとにハンパない。怖い。)、付加価値の低い農作物をつくっててもしょうがない。
 

シンガポールはそのために、金融で経済力をつけた。他の国も結局、金融とか情報サービスとか、第三次産業をいかに伸ばしていくかしか、道はない。だとすれば、教育の質を高めて、範囲も広げないといけない。これはどこだって同じこと。

 

『WIRED』で、シンガポールの世界最先端の教育の取り組みを紹介していました。
「未来の学校」と子どもの未来:シンガポール発・ICT教育の最前線

 

カフェで超まじめに勉強するタイ人を見て、
何十年も教科書が変わらないような日本を飛び越して、
この国もそうなっていくのかなぁと思った。

 

とは言え、もちろん教育にはコストが発生する。シンガポールのような小さな国ならまだしも、他の東南アジアではそんなにかんたんにはいかない。タイだって、路地入れば昔とまったく変わらない景色が広がっている。
それを「チャンス」と捉えて、いろんなスタートアップが生まれては消えているみたい。

 

Why Education Startups Do Not Succeed
教育系スタートアップがコケる理由(英語)

 

コチラは↑を日本語で要約した斜め読み記事

 
 

「これからはアジアだー!」と諸手をあげるのもリアリティがないけど、日本の未来よりも明るい気が…。
いや、もしかするとただ単に、「進むべき道が明確」というだけなのかもしれない。

 
 

休みになると、こんな具合に思考がマクロになって、それきり帰って来られなくなっていけない…。
 

マクロとミクロ(日常)をムリヤリつなぎこむ作業。
じゃあ自分は、どうするのか?

 

んなことわかるわけねぇだろ、と突っ込みつつ、
今年の暮れ頃には、なにかをつかみます。
 
 

“Think Global, Act Local.”
 
 

中学の恩師の言葉を忘れずに、
今年も謙虚に感謝を忘れず、
たのしくやっていきたいと思いまーす。

 

2012.12.29

2012年の振り返り。
CINRAの強みってなんだ?

「これ以上早くなることは、さすがにもうないでしょ」

 

この時の流れの早さ。。。
毎年毎年、年末になるとそう思う。
毎年毎年、確実にそのスピードは上がってく。

 

でも、あとになって振り返ると、
「あぁ、あれは転機だったんだなぁ」
と、気づくことがあります。

 

時間の経過がどんなに早くても、
やっぱり確実に変化は起きていて、
渦中にいるから気づいていないだけだったりする。
たぶん、栄華のときも、衰退のときも。

 

 

さて、2012年のいくつかの転機の中で、
具体的な仕事で、となると、このお仕事でした。

 

 

Adobe & Creators Festival @六本木ヒルズアリーナ

 

 

バスキュールさん、デルトロさん、ライゾマさんなど、尊敬する先輩方とこんなに一度にご一緒させてもらえるなんて…。

 

このプロジェクトで学んだのは、
CINRAの強みは何なのか、ということ。

 

 

自社のこととなると、とかく広い可能性を求めて、

なんでもやりたい、なんでもできるようになりたい、などと、多くを求めてしまいがち。

 

とくに経営者というのは、

そういう指向性を持つ人が多いらしいです(笑)。

 

 

このプロジェクトで気づかせてもらった「CINRAの強み」は3つ。

 

1.自社メディア(CINRA.NET)の集客力(すごくセグメントされてる)

2.クリエイターとのネットワーク(広範で膨大)

3.コンテンツ制作力(デザインやWEB制作だけでなく、編集ができる)

 

まとめれば、

ある特定のターゲットに対して、

「知る(プロモーション)→見る(デザイン)→楽しむ(コンテンツ)」を、一通り完結できる。

もちろん、その枠組みづくり(企画)も。

 

 

すごくフィールドが限定された強みではあるけど、

これが全部備わっているのは、

CINRAだけかもしれないなぁ、と気づかせてもらった2012年。

気づいたというより、ようやくそうなったということなのかもしれない。

 

 

そして、この3つを引き出してくださったのは、H社のK氏。

その前にもいろんな人の引き出しがあって、

こういうご縁があったわけです。

ほんとに感謝。

 

 

これを機に、

「ふーん、CINRAってそういうことできるんだ」ということになり、

徐々にぼくらにしかできない仕事をいただく機会が増えてきました。

 

 

がんばれば、報われるんだなぁ(遠い目)。

 

 

 

2012年、みなさんのおかげで、充実させてもらいました。

 

それから、スタッフのおかげで、めちゃくちゃ楽しかった。

 

 

でも・・・

 

足りない。

圧倒的に、足りない。

たぶん永遠に(笑)。

 

 

2013年は、大きなチャレンジをします!

 

 

2012.12.28

ソーシャルあるけど、ブログもやる?
(リニューアルしました)

ブログ、リニューアルしました。

 

以前のアーカイブを見てみると、
2005年からブログやってたんですね(当時22歳)。

 
大学4年で、CINRAも個人事業主でやっていた頃で、会社になる前。
もうアツいアツい。若い若い。

 
最近では、
年に1投稿くらいしかなくなってしまう過疎っぷりで、
いっそ閉じるか、ちゃんとやるか、迷っていました。

 
Twitterやfacebookでもいい気もしたけど、
やっぱり物足りないし、ソーシャルだといろいろ考えちゃう。
おまけに古い投稿は価値が低いようなつくりになってるし。

 
取引先やリクルーターの方にも、
自分の考えをきちんと残る形で発信した方がいいのかなぁとか、
いっちょまえに思うようになり、心機一転リニューアル。

 
さらに、このブログは、
弊社スタッフにつくってもらいました。
(スマホでもPCでも快適に見られるようになっています)

 
「つくってもらったんだから投稿しないわけにはいかない」
という圧力をいただくべく、忙しい中つくってもらいました。

 
ということで、あまり気張らず、
気軽にやってきます。

 

 

2012.06.12

CINRAの名前の由来は、FFではございません。

「なんでシンラなんですか?」

やっぱり変な社名のようで、これ、よく聞かれます。

 

そして、
その質問をしてくださる奇特な方の予想は、
だいたい3つにわかれます。

 

1:やっぱFFですか?
ファイナルファンタジーの闇の帝国の名前がシンラだったらしい
→FF5までしかやっていませんで、知りませんでした

 

2:え、朝鮮系なんですか?
朝鮮半島で昔あった「新羅」のことですね。
→そもそもこの読み方はシラギだけども…

 

3:森羅万象からとったんですか?
→そうなのです!とその都度、喜びます

 

森羅万象。

 

Wikipediaによると、
「この宇宙にある万物・すべての事象」。

 

「すべての物・事・人を繋ぎ合わせたい」
という想いから、この社名を名付けました。

 

我ながら漠然としすぎてて、
大前研一大先生よろしく、
「選択と集中」にはほど遠く、
ビジネスとしてはナンセンス極まりないんですけど。。。

 

で、この言葉を強く意識するようになった、
1冊の本がありますのでご紹介。

 

森羅万象の中へ―その断片の自覚として-山尾-三省

yamao.jpg

 

学生の頃、
むさぼるように本を読んでいる時期があって、
一時期、アニミズムやシャーマニズムなるものを
探求していた時がありました。

 

その中で出会った本がこれでした。
山尾さんは、東京で育ちながらも、
インド・ネパールを巡礼し、屋久島に移住をして詩人活動を続けた人です。

 

ちょっと話し、飛びます。

 

真っ暗な山の夜、
夜空を見上げて満天の星に包まれたとき、
高層タワーの展望台から
東京の街を眺めたとき、
新幹線で知らない街の家家が
無数に通り過ぎていくとき、

 

ぼくは、自分の存在の
消え去りそうなくらいの小ささを感じて、
ものすごく充実した、幸せな気持ちになります。

 

普通はそんなアノニマスな感覚、
怖くなったりイヤなかんじがするのかもしれませんが、
なぜか、たぶん一番、幸せな気持ちになります。

 

自意識を持った存在が、
何十億人もこの世界で生きていて、
その人たちが日々いろんなことを感じながら暮らしているという
この奇跡みたいな現象が、
なんて愛おしいんだろうと、本気で思います。

 

1つのシステムの上で生きる、何十億の物語。

 

その何十億のうちの1つとして、
こんなにも絶対的な自分という意識がある、という、
その矛盾に、この上なく感動するんです。

 

とまぁ、すでにお気づきの通り、
ぼくは重度のナルシストであり、
ロマンチストなわけです。

 

山尾さんの思想は、現代社会を批評しながらも、
もっと違う大きな次元で世界をまるっと受容してて、
とても印象を受けたのを覚えています。

ググったら山尾さんのbotもありました。

 

と、いうわけでCINRAの社名の由来は、
「森羅万象」でございます。

 

・・・なんかちょっと宗教っぽいなぁと思ったんですが、
ぼくはキリスト教寄りの無宗教です。
どーでもいいですが。

 


ブログ、2年半振りに更新しようと思ったのは、
エゴサーチしてたら意外にもこのブログが上に出てきちゃったり、
「ブログ、読みましたよ!」と改めてその存在を知らせて下さる方がいらっしゃるので、
「こりゃもう消すか書くかしないな」と思い、改めてスタートです。

2010.12.31

2010年に読んだビジネス書ベスト3
第1位『チェンジ・リーダーの条件』

こうしてベスト3を並べてみると、
鉄板続きで、まだまだ「名著」と呼ばれる本すら読めていないのと、
自分のミーハーっぷりが伺い知れます。

 
と、同時に、あまり知られていない本で、
この3冊以上に衝撃的だった本は少なかったなぁという印象。

 
ということで、第1位は、
鉄板度でいうとダントツトップ。

 
今年「もしドラ」旋風で大人気だったP.F.ドラッカーでございます。

 
『チェンジ・リーダーの条件』

DRUCKER.jpg

 

ぼくがドラッカーのことを初めて知ったのは、
『成功はゴミ箱の中に』という本の中ででした。

 

 

マクドナルド創業者のレイ・クロックの自伝なのですが、
その巻末にユニクロの柳井さんと孫さんの対談が載っていて、
そこで柳井さんがドラッカーのことを言っていて、
「いつか読も」と思っていたのでした。

 
全体から見たら、ぼくが日々実戦している「経営」というのは、
もうほんとにアリより小さくて、アリが運んでいるエサっぽいやつより小さいわけです。
マネジメントの「マ」の字にようやくしゃぶりついてるくらいなもんです。

 

それでもまぁ、
一応日々それなりに考えたり悩んだりしながらやってます。

 

「会社は何のために存在するのか?」
「利益ってなんなのか?」
「経営者と従業員は、どうはたらくべきなのか?」

 

というぼんやりとした命題に、ここまで明快な解を打ち出してくれる。
それもとてもわかりやすく。

 

「勉強になった」というか「安心」にも似た感情を感じたのが正直なところです。
ワラにすがりついたというか。笑

 

『チェンジ・リーダーの条件』に加えて、
『プロフェッショナルの条件』も最高でした。

 

まだまだ読めていないので、
来年も引き続きドラッカーを制覇していきたいところです。