04 BOOK

2016.05.09

非・インターネット的なものが面白い

 
「最近なんか面白いのあった?」と、いろんな人におすすめを聞くのが趣味です。観光地、レストラン、本、映画、テレビ番組などなど。自分の選択のバリエーションに飽きてくると、「自分では絶対に選ばないものを選びたい」欲求がでてきます。アンテナを揺さぶりたくなる。
 
そんなこんなで知人におすすめを聞いていたところ、興味深い偶然があったのでそのことを書こうと思います。
 
おすすめされたものが同じだったというならありがちですが、そうではなく、複数の人からおすすめされたものの「傾向」が、とてもよく似ていたんです。
 
 
まず、ライターのT氏のおすすめ。ぼくは普段テレビを見ないので、芸能界に関する連載をよく書くT氏に、最近おすすめのテレビ番組を聞いてみました。で、これを勧められました。
 
家、ついて行ってイイですか? | テレビ東京
 
最近、人気でゴールデンに移行したようです。簡単に言うと、終電を逃した人(ほとんどが酔っ払い)にお願いして、家についていき、お宅訪問&その人の半生をインタビューする、という番組です。対象は、いわゆる「フツーの人」。なんでもない人の人生を掘り下げていくと、泣けるストーリー、ほっこりするストーリー、共感するストーリーが湧き出てきます。もちろん、取材した全員をオンエアしているわけじゃないし、いろいろ編集もされているのでしょうが、なんなんでしょう、毎週録画して観てしまいます。
 
***
 
次に、弊社編集者のNに、おすすめの本を聞いたところ、この2冊を勧められました。
 
断片的なものの社会学/岸政彦
danpen
 
 
あなたを選んでくれるもの/ミランダ ジュライ
miranda
 
どちらも、ものすごくざっくり言ってしまえば「フツーの人」に焦点をあてた本です。
 
岸政彦さんは、とても丁寧に、暖かい温度で、その言葉で傷つけられる人がいないように、選び抜かれた美しい言葉を綴る方です。普段生きていると抜け落ちてしまうもの、忘れ去られてしまうものにフォーカスをあてています。
 
———–

どんな人でもいろいろな「語り」をその内側に持っていて、その平凡さや普通さ、その「何事もなさ」に触れるだけで、胸をかきむしられるような気持ちになる。<中略>普段は他の人々の目からは隠された人生の物語が、聞き取りの現場のなかで姿を現す。<中略>だが、実はこれらの物語は、別に隠されてはいないのではないか、とも思う。それはいつも私たちの目の前にあって、いつでもそれに触れることができる。私たちが目にしながら、気づいていないことはたくさんある。(本書25ページから引用)

———–
 
 
2つめのミランダ・ジュライのこの作品は、アメリカの『ペニーセイバー』という地元のチラシに登場する見知らぬ一般人にミランダが突然電話をし、会いに行って、その人にインタビューをするというドキュメンタリーです。チラシにのせるくらいなので、家にパソコンがないか、インターネットを普段しない人たちばかり。ミランダ・ジュライが、映画の脚本そっちのけで、このインタビューに夢中になります。
 
———–

わたしは『ペニーセイバー』の売り手たちに「あなたはパソコンを使いますか?」としつこく質問しつづけた。ほとんどの場合答えはノーで、他のことについては山ほど言うことのある売り手たちも、これについては、この不在については、語る言葉を持たなかった。もしかしたらわたしは、自分がいまいる場所ではパソコンは何の意味ももたないのだということを再確認したくて、そしてそのことのすばらしさを自分の中で補強したくて、その問いを発しているのかもしれなかった。もしかしたらわたしは、自分の感覚や想像力のおよぶ範囲が、もう一つの世界、つまりインターネットによって知らず知らず狭められていくのを恐れていたのかもしれない。(本書165ページから引用)

———–
 
***
 
これらの3作品に共通しているのは、「フツーの人」についての物語(=記憶/記録されえなかった情報)を扱っているということです。Googleで検索しえないもの(=検索ワードとして想起されえないもの)、Facebookでつながっていない見知らぬ無名の人の物語にふれさせてもらえます。(そういう「検索じゃたどり着かない情報との出会いが好きです」的な話しは前にここに書いてました→『日本から回転寿司がなくなったら、ぼくの負けです。』
 
つまり、非・インターネット的なのです。
 
知らない人なのにかけがえなく愛おしく、どこにでもありそうなのにそこにしかなく、個別の物語なのに同時代性がみえてくる、そういう物語たちです。これから、こういう情報・物語はどんどん人気が出るんじゃないかと思います。
 
新たな文化は、自然発生的に、自立して生まれることはほとんどありません。新たな文化は常に、メインカルチャーのカウンターとして生まれる。腐敗した政治がパンクを生んだし、オフィスに縛られるワークスタイルがノマドを生んだし、非効率な業界構造と余剰の資源がAirbnbやUberを生みました。行き過ぎたメインカルチャーに均衡を促すかのように、カウンターカルチャーは生まれます。同じように、インターネットが加速すればするほど、非・インターネット的なカルチャーも生まれるはずで、それについて雄弁に語っているのが、この3作品なのだろうと思います。
 
少しおおげさに言えば、これから10-20年で起きるインターネットやテクノロジーにまつわるダイナミックな社会変化のことを思うと、それに均衡を促せるくらいの新しい文化が、かなり緊急に、強烈に必要なはずで、CINRAはそういう形で社会と関わって、貢献したいなぁと思っています。
 
 

2015.06.07

【本】HARD THINGS by ベン・ホロウィッツ 〜 ダイハードのCEO版(しかもノンフィクション)


 
 
ともかく、読んでいて困る本でした。
 
いつも本を読むときは、すぐに内容を忘れちゃうので、これ大事だな、覚えておきたいな、というページはドッグイヤーします。で、読み終わってから、その箇所をEvernoteにまとめてメモする。それをときどきスマホで見返す、というようなことをしています(血液型はA型です)。
 
しかし、この本は困りました。折らないページの方が少ないんじゃないかっていうくらいに本がメタメタになってしまい、読み返してメモするだけで数時間かかってしまいました。
 
内容は、著者・ベン・ホロウィッツのCEOとしての経験を赤裸々に綴ったものです。タイトルの通り、本当に困難(HARD THINGS)の連続というか、ありったけの苦境を詰め込んだ本です。
 
この本がありがたいのは、「こんな苦境を克服して俺はすごい経営者だぞ」っていうただの自慢話ではなく、その苦境のほとんどが、経営者である誰もが直面するであろう問題なところです。しかもそのすべての災難が、「うそでしょ」っていうくらいとんでもない規模で、次々に起こっていきます。ダイハードのCEO版みたいな。なのにノンフィクションという事態。
 
さらにありがたいのは、彼が得たそれらの経験から、「そういう時はこうしたらいい」というアドバイスを、かなり細かいレベルで体系化してくれています。自分事というか、赤裸裸すぎて、リアリティと説得力がすごい。CEOを経験後、ベンチャーキャピタルを立ち上げて数々のCEOと対面しているからこそ得られる視点なのだろうなぁと思います。
 

「成功するCEOの秘訣は何か」とよく聞かれるが、残念ながら秘訣はない。ただし、際立ったスキルがひとつあるとすれば、良い手がないときに集中して最善の手を打つ能力だ。逃げたり死んだりしてしまいたいと思う瞬間こそ、CEOとして最大の違いを見せられるときである。本書では、辞めたり吐いたりすることなく、困難を乗り切るための知恵をいくつか授けよう。(本書95ページより引用)


 
会社の規模はまるで違うのですが、
こんなに著者に感謝しながら読む本は初めてでした。
 
この本に助けられ、正しい判断ができるCEOが、
世界中にものすごい数生まれるんだろうと思います。
 
折りまくってメタメタになっちゃったけど、ずっとそばに置いておきたい一冊です。
 
 
最近どこの書店でも平積みされているし、この時点でAmazonのビジネスとIT部門でベスセラー1位の本書ですが、経営者でない人にはどう映ったのか、気になります。
 
まして、これから起業しようと思っている人たちがこれを読んだら、起業を思いとどまるんじゃないだろうか。。。
 
自分の場合は学生からの起業だったので、その大変さやリスクをよくわからずにスタートしました。
正直これは、起業前の自分には読ませたくなかった一冊です(笑)。
 

 

2015.04.30

【本】火星に住むつもりかい? 伊坂 幸太郎

 
前回の投稿でいろいろとお騒がせしちゃっていますが、
別で取材いただいたりするようで、後日、自分でもちゃんとまとめたいなぁと思っています。
横目に、このブログはこれまで通り平常運行でのんびりやってまいります。
 
 
さてさて。
 
無条件に新刊を即買いするのが伊坂幸太郎さんなのですが、今回もまた楽しく読ませていただきました。
 
lifeonmars
火星に住むつもりかい? / 伊坂 幸太郎 (Amazon)
 
 
※以下、ちょっとでも事前情報を入れたくない方はご覧にならないことをオススメします
 
 
 
「平和警察」なる警察内の組織が生まれ、全国をまわり、その地域ごとに「危険人物」なる(本当は危険でない)人たちを次々にしょっぴき、拷問したり処刑したりする。というブラックな世界が描かれています。
 
特定秘密保護法案を受けて書かれた作品なんだろうなと読みながら思いました。
 
たしかにこういう社会がくるかもしれない、
自分もその一員にならざるをえないときがくるかもしれない、と読者に思わせる想像力のかき立たせ方が、さすがでした。面白かったです。
 
 
同時に、小説ってやっぱりいいなぁと思いました。
 
一言で説明しきれないメッセージや、
時にはこういう少し難しくてスルーされてしまいそうな
政治的なトピックを切れ味の良いストーリーで展開していく。
 
評論や説教ではなく、
ストーリーとして、メッセージを楽しく受け取っていける。
 
この「楽しく」って重要です。
 
楽しさや面白さがあれば、
その問題やトピックに何の関心もなかった人にまで届けることができるからです。
まさに、偶然の出会いです。
 
 
そして読み終わったあとには、
その著者が持っている思考をなんとなく共有できている。
 
この「なんとなく共有」っていうのも大事だと思います。
理屈でなく、感覚として共有する方が強かったりすると思うので。
 
プレゼンの手法として「ストーリーテリング」がありますが、
「読ませる小説」は、それ自体がまさに最高のプレゼンテーションなんだろうと思います。
(伝えたいメッセージが明確にあるかどうかは作品によると思いますが)
 
ネット上だとどうしても
1文は短く、わかりやすく、結論もクリアに書かないと読まれないし伝わりません。
 
YesかNoで白黒つけて、グレーは許容しない、
なるたけ140文字以内でまとめる。
そのかわり、伝播スピードは圧倒的。
 
普段、そういう情報環境に浸かりっぱなしなので、
たまに小説を読むと、小説が持つパワーがビシビシ体に効いてきます。
 
近い将来、オウンドメディアならぬ、
オウンドノベルみたいのができたりして。。。
 
そういった作家さんが持つ力とインターネットの伝播力がうまい補完関係があったらなと思ってたら、まさに最近ありましたね。
村上春樹さんの企画が。
 
作家さんの使う言葉は、
言語の密度というか、次元が違うなぁと思い知らされます。
 
 

2014.05.01

【本】グロースハッカーとは何者か?

 
久々に読んだ本について。
 
「グロースハッカー」という職業、ご存知でしょうか?
 
2013年くらいからちょこちょこ耳にするようになってきた気がしますが、ぼくの中では、「グロースハッカー? A/Bテストとかやる人でしょ?」くらいのイメージしかなく、読んでみたのがこれ。
 

『グロースハッカー』ライアン・ホリデイ
 
『グロースハッカー』ライアン・ホリデイ
※Kindle版はこっち
 
 
時代は、マーケターからグロースハッカーへ
 
今、シリコンバレーで最も競争率が高く、年収が高いと言われる職業の1つが、このグロースハッカーだそうです。Google、Facebook、Evernoteなどなど、あらゆるIT企業がしのぎを削って優秀なグロースハッカーを探しているんだとか。
 
グロースハッカーとは何か。誰のことか。
この本では、こう定義しています。
 
マーケターに代わる人。
マーケターとエンジニアのハイブリッド。
製品やサービスを劇的に成長させる人。

 
「ブランディング」や「マインドシェア」などの曖昧な言葉を使い、莫大な予算をCM制作や広告に投じるんじゃなく、できるだけお金をかけずに、その製品やサービスの「中」をひたすらこねくり回して成果を上げる人です。
 
著者のライアン・ホリデーは、アパレルブランド、アメリカンアパレルのマーケティングディレクター。旧来型のマーケターだった彼は、とある記事を読んでグロースハッキングに開眼。今や名だたるIT企業からひっぱりだこだそうです。開眼できるのがすごいです。変化。安住しない。
 
 
最初のグロースハッキングは、1990年代。
 
2011年あたりからシリコンバレーを起点に広がっていったこの「グロースハッキング」という考え方。イケイケなキーワードっぽいですが、典型的なグロースハッキングの事例は実は90年代、ネット黎明期にさかのぼるらしいです。Hotmailです。世界初の無料のウェブメールサービスですね。ダイヤルアップ接続を思い出します。ぴーごろごろ
 
で、Hotmailがはじまったとき、当然広告を打ちたかったそうです。でも無料のメールサービスだから広告なんて打ってられない。そこで考えたのが、「メールの最後に1行入れる」というグロースハック。使ってた人は見たことあると思います。「Hotmailで無料メールアカウントを作ろう」っていうやつ。このワンアイデアで、Hotmailは一躍世界に躍り出たわけです。これが、1995年の出来事。グロースハックの真髄である、「バイラル要素は、製品の中に組み込め」の好例です。
 
この事例の他にも、DropboxやEvernote、最近日本でもサービスインしたUberなどなど、事例が盛りだくさんでした。事例だけじゃなく、実際にどんなツールや手法でグロースハッキングが行われているのかを紹介してくれているので、実用的。おまけにたぶん2,3時間もあれば読める。良くも悪くもサラっとしているけど、マーケターやプランナー、サービスをつくっている人にはオススメの1冊です。
 
 
毎日1%改善すれば、1年後に38倍になる。
 
巻末には、日本版の付録として、クックパッドのプレミアム会員事業のリーダーである加藤恭輔さんが執筆しておられます。クックパッドのグロースハックの具体例が記載されていて、それだけでありがたいかんじです。そして、ここに書いてあることがとてもしっくりきたので引用させていただきます。
 

グロースハッカーの仕事は、とにかくただひたすらに地味である。・・・今日より明日、明日よりあさって。たとえ微々たる成長でも、毎日繰り返していけば、1年後、2年後、3年後には、ものすごい成長を遂げている。たとえば1日に1%ずつ改善を続けていった場合、1年後には今のおよそ38倍になっている(1.01の365乗=37.78…)。2年後には1,428倍、3年後には、なんと553,939倍。

 
1%ずつの改善を1年続ければ、38倍。これは事件だ。事件。
母数は売上でも、会員登録率でも、PV数でもなんでもいいけど、1年間、1%ずつの改善をしていったら、38倍になるなんて、どういうこっちゃという話し。自分の中で、グロースハックという仕事の価値の大きさ、インパクトが理解できたのは、この一節のおかげでした。
 
 
——-
 
 
広告業界のパワーバランスとして、CMが強いからWebは後回しであるとか、「なんでその製品にその人?」っていう文脈なしの大物キャスティングとかは、日本の特異なメディア環境を考えれば絶対になくならないし、価値があることだと思います。それに、マーケターの役割が全部グロースハッカーに替わるなんて、ありえない。おまけに、日本はシリコンバレーじゃない。こういう冷静さは、最近とても大事だなぁと思います。煽らないでいただきたい。
 
でも、グロースハックって優しいなぁと思うのは、お金がなくてもできるから。むしろ、お金をかけまくったものに勝利することがよくあるから。なんか、正義の味方っぽくていい。
 
グロースハックは、そのクールな発想が初めに生まれたわけじゃないはず。資金力がないスタートアップが、世界に躍り出るためにはどうしたら良いのか。考えに考え抜いた結果、サバイブするためのパターンとして定着してきた、後付けの言葉なんだと思う。そこがイケてる。
 
本の最後には乱暴に、グロースハックに関連するブログや講義動画へのリンク集が山ほどのっているので、英語の訓練がてらあさってみようと思います。
 
『グロースハッカー』ライアン・ホリデイ
※Kindle版はこっち
 

2013.02.12

【本】2050年の世界 -英『エコノミスト』誌は予測する

 

「未来」っていう言葉の響きはどうしてこうも人を魅了するんだろう。
 

「2050年の世界」と言われれば、そりゃ気になる。

 

 

2050年の世界 -英『エコノミスト』誌は予測する

 

冒頭、「あらゆる予測は当たった試しがない」と言い訳めいたことを統計的&歴史的に証明されて、読むのやめようかと思ったものの、やっぱり記者のみなさん頭がよろしいようで、面白い。

 

経済、政治、人口、宗教、文化、バイオ、IT、などなどあらゆる視点での分析。
EUへの言及はほとんどなく、アメリカ、日本、BRICs辺りが中心だった。

 

記者それぞれの主観的な解釈が多く見えたけど、それが主観的なのか客観的なのかも「予言」である以上はどうでもよくなるので、半信半疑で読み進めていくのが楽しい。

 


 

どの章でも言及されていたのは、人口推移と経済発展の関係性。
 

あちこちで聞く話しだけど、日本は世界でダントツトップというか、未だかつてどの国も経験したことのない少子高齢化を突っ走っていて、「人口の配当」(=人口の多い世代が労働者人口になって得られる経済成長)をすべて使い果たしてしまった今、もはやどうしたって経済は(相対的に)弱くなる。
 

下の図の該当「なし」というのが笑ってしまう…。
オーストラリアと同じくらい、っていうのがまたイメージが尽きにくい…。
 

 

たとえ今現時点で東京で暮らすのが世界で一番お金がかかるとしても、いろんな常識が変わっていく。
 

最近よく叫ばれる「日本再生」的な祈願が、過日のバブルのようなウハウハな時代の再来を願っているのだとすれば、それはもう絶対に叶いっこない(当たり前だし、個人的にはバブルはやめてほしい)。
 

「日本の衰退を食い止める」ことに躍起になってごく一部の人がガンガン突き進むことも必要だけど、それよりも、国全体がどうこの「常識の変化」に適応していくか、という方が大事なんだろう。
 

おまけにこれでいくと、中国も2025年には人口減少、2050年になる頃には人口の負の配当を受けている。
逆に、インドと中東とアフリカが配当を最も享受している。
 


 

続いて、第5章「言語と文化の未来」。
経済がグローバル化しても、文化はローカルでい続ける、という主張が面白い。
 

文化の輸出入は、せいぜい言語で言えば英語くらいで、音楽も映画もアートもなかなか文化圏≒国境を超えるグローバル志向は起こりにくい(あくまで中心にはなりにくい、ということだろうけど)。

 

中国やイスラム圏で美術品の購買量が飛躍的に伸びたのも、売買された作品のほとんどは、中国とイスラムの古美術がほとんどだったという話し。音楽、映画も同じように論じている。
 

たしかになぁ、と思う。

 

 

 

2050年ということは、これから約40年後。
時間にして、ビートルズが解散してから今に至るくらいの時間。
自分が社会から退き、子供たち世代が社会でバリバリ活躍する頃。

 

ぜんっぜん、イメージつかないなぁ。

 

いずれにせよ、その時も、「未来」って言葉が魅力的な響きがするものであったらいい。

 

2050年の世界 -英『エコノミスト』誌は予測する