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2012.06.12

CINRAの名前の由来は、FFではございません。

「なんでシンラなんですか?」

やっぱり変な社名のようで、これ、よく聞かれます。

 

そして、
その質問をしてくださる奇特な方の予想は、
だいたい3つにわかれます。

 

1:やっぱFFですか?
ファイナルファンタジーの闇の帝国の名前がシンラだったらしい
→FF5までしかやっていませんで、知りませんでした

 

2:え、朝鮮系なんですか?
朝鮮半島で昔あった「新羅」のことですね。
→そもそもこの読み方はシラギだけども…

 

3:森羅万象からとったんですか?
→そうなのです!とその都度、喜びます

 

森羅万象。

 

Wikipediaによると、
「この宇宙にある万物・すべての事象」。

 

「すべての物・事・人を繋ぎ合わせたい」
という想いから、この社名を名付けました。

 

我ながら漠然としすぎてて、
大前研一大先生よろしく、
「選択と集中」にはほど遠く、
ビジネスとしてはナンセンス極まりないんですけど。。。

 

で、この言葉を強く意識するようになった、
1冊の本がありますのでご紹介。

 

森羅万象の中へ―その断片の自覚として-山尾-三省

yamao.jpg

 

学生の頃、
むさぼるように本を読んでいる時期があって、
一時期、アニミズムやシャーマニズムなるものを
探求していた時がありました。

 

その中で出会った本がこれでした。
山尾さんは、東京で育ちながらも、
インド・ネパールを巡礼し、屋久島に移住をして詩人活動を続けた人です。

 

ちょっと話し、飛びます。

 

真っ暗な山の夜、
夜空を見上げて満天の星に包まれたとき、
高層タワーの展望台から
東京の街を眺めたとき、
新幹線で知らない街の家家が
無数に通り過ぎていくとき、

 

ぼくは、自分の存在の
消え去りそうなくらいの小ささを感じて、
ものすごく充実した、幸せな気持ちになります。

 

普通はそんなアノニマスな感覚、
怖くなったりイヤなかんじがするのかもしれませんが、
なぜか、たぶん一番、幸せな気持ちになります。

 

自意識を持った存在が、
何十億人もこの世界で生きていて、
その人たちが日々いろんなことを感じながら暮らしているという
この奇跡みたいな現象が、
なんて愛おしいんだろうと、本気で思います。

 

1つのシステムの上で生きる、何十億の物語。

 

その何十億のうちの1つとして、
こんなにも絶対的な自分という意識がある、という、
その矛盾に、この上なく感動するんです。

 

とまぁ、すでにお気づきの通り、
ぼくは重度のナルシストであり、
ロマンチストなわけです。

 

山尾さんの思想は、現代社会を批評しながらも、
もっと違う大きな次元で世界をまるっと受容してて、
とても印象を受けたのを覚えています。

ググったら山尾さんのbotもありました。

 

と、いうわけでCINRAの社名の由来は、
「森羅万象」でございます。

 

・・・なんかちょっと宗教っぽいなぁと思ったんですが、
ぼくはキリスト教寄りの無宗教です。
どーでもいいですが。

 


ブログ、2年半振りに更新しようと思ったのは、
エゴサーチしてたら意外にもこのブログが上に出てきちゃったり、
「ブログ、読みましたよ!」と改めてその存在を知らせて下さる方がいらっしゃるので、
「こりゃもう消すか書くかしないな」と思い、改めてスタートです。