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2009.03.29

はたらきたい

最近、採用活動をやっていて、
新卒の人たちと会います。
今年から、就活もだいぶ大変になったらしい。
学生にとって、
市場のタイミングばっかりは、もう運でしかないです。

でも、こういう時に最初の仕事を経験するっていうのは、
ちょっとうらやましいな、とヒトゴトのように思います。
後々、力がついた時に、
とても素敵なスタンスで仕事ができるようになりそう。

昨年、糸井重里さんがやってる「ほぼ日」の事務所に伺い、
いただいたのがこの本。
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糸井さんをはじめ、しりあがり寿、矢沢永吉、
板尾創路、ピエール瀧、みうらじゅんなど、
多くの人と「はたらく」について語っています。
ラインナップがラインナップなだけに、
普通に笑えちゃうんだけど、
これがほんとにドキっと来るような内容で、
いい本を出版されるなぁと思ってしまいました。



わたしは、ずっと前から、
自分が誰かと仕事をしたら
「次もあいつと仕事がしたい」と言わせよう、
というのがモットーだったんです。
 BY 岩田聡(任天堂社長)

人材を「コスト」と見ているか、「価値」と見ているか、
それで企業の善し悪しがだいたいわかる
 BY 河野晴樹(KIZUNAパートナーズ社長)

採用するかしないかのポイントは、
人をバカにしない人っていうのと、失敗したら謝れる人
 BY 糸井重里

職種に限らず、成功している人たちはみんな言うことが一緒なんです。
1.大きい変化は小さい変化から
2.感謝を忘れない
3.思いついたらすぐ行動
このみっつ。
 BY 上大岡トメ(イラストレーター)

「プラスの2を狙ったら、マイナスの2が背中合わせについてくる。
プラスの5を狙ったら、マイナスの5がついてくる。どうしますか?」
って神様が言うんだよ。
俺は、若さがあったから、言えたんだよ。
「えい、くそ、一度の人生、オレは10を狙ってやる!」ってね。
そしたら、間違いなかったね、10の敵が来たよ。
 BY 矢沢永吉

当たり前のことですが、
糸井さんの言う「人をバカにしない人、失敗したら謝れる人」
これは本当に大事だし、難しいと思います。
・ミスをした時に、
 それが自分の責任だと認め、上司や部下に「ごめんなさい」が言えるか?
・何かを達成できなかったことを、
 自分の責任だと自覚して、くやしさをバネに次の行動ができるか?
・年齢がどんなに下の人であっても、
 敬意を払って良いパートナーになれるか?
・自分と違う人たちを見た時に、
 異世界の住人と割り切って排除していないか?
とか、本当に初歩的なことですが、
大切なことだなぁといつも思う。
採用、素敵な人に出会えるといいな〜。
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鎌倉、しらす丼。

2009.03.22

ジャンク系は・・・

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コストコっていうスーパー、知ってますか?
アメリカのスーパーなんだけど、超デカい。
空間もデカいし、置いてあるモノがいちいちデカい。
人が群がって、超特大のピザやティラミスや肉のカタマリを買って行きます。
これ、ちょっと恐いな・・・と思いつつ、
スーパービッグサイズのLay’sと
4個詰めのTimTamを購入。
夜な夜なボリボリ食してます。
昨日はノリで六本木のFRIDAY’Sへ。
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結論、ジャンク系はたまにが良い。

2009.03.15

どこにでもある特別。

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1年ぶりくらいに、
じいちゃんとばぁちゃんに会いに行った。
そういうもんだろうと思うけど、
ぼくは、昔からじいちゃんが大好きだ。
ぼくの名前も覚えてないくらいボケちゃったけど、
「おー、よく来たねぇ、よく来たねぇ」と、ずーっと笑ってる。
お茶を一口飲むだけで、
「あー、おいしい。あー、おいしい。」と、しみじみと言う。
顔は、ハンサムだったんだけど、
2,3年くらい前から、けっこうムクんできちゃった。
齢、92(入れ歯なし)。
コタツに入りながら、
1分前に自分で言ったことも忘れて、
「今日はいい天気だなぁ」と、何度も繰り返している。
じいちゃんとたくさん話したくて、
今話しておかないと、
きっといつか後悔するって思うんだけど、
なかなか話すことが見つからない・・・。
だから、ぼくも数分おきに、
何度も何度も、「今日は気持ちがいいねぇ」と繰り返す。
その度に、
「ほんとだねぇ、あったかいねぇ」と返してくる。
そういうもんだろうと思うけど、
ぼくは、昔からじいちゃんが大好きだ。

2009.03.09

PVならぬ、ミュージックビデオ。

ミスチルの「くるみ」のPV。
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初めて見た時、
「なんだこれ?」って思って、
その後ずっと記憶に残っていた。
ひょんなことから、
他にも浜崎あゆみやコブクロ、山下達郎など、
多くのミュージックビデオをつくる、
丹下紘希さんにインタビューすることに。
丹下紘希(Mr.ChildrenなどPV監督)インタビュー
仕事に対する考え方が、
とってもステキです。
ごく個人的に、
「くるみ」のPV制作秘話を聞いてみました(笑)。
是非、ご覧ください!
===
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週末は、前回書いたトークショーに出席。
その後、久々に地元、幡ヶ谷に。
幡ヶ谷には小さなケーキ屋さんがありまして、
ここがまた、すっごくうまいんです。
タルトの生地が、
すっごくうまいんです。
CONCENT
※左が苺のタルト、右がモンブラン

2009.03.02

海老の華のキャッチコピー

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海老の華
ぼくはあんまりセンベイが好きじゃないんですが、
これは、ほんと止まりません。
ネットで調べたら、
やっぱり知っている人は知っているようで、
ブログでもちょこちょこ話題になっていました。
コンビニのお菓子。
「最近カリスマ的な商品が出てこないよねぇ」
とピコちゃんと先日ボヤいたけど、
たまにこうしてヒットが出るとね、嬉しいわけです。

ところで、最近、キャッチコピーがだいぶ気になってます。
職業上、コピーをつくることが多いので、
通勤途中は広告ばっかり見ています。
ずっとキョロキョロしているので、
女性から変な目で見られることもあります・・・。

ちなみに、
「海老の華」のキャッチコピーは、
「さっくり、ソフトで香ばしい」
でした。
まぁ、たしかにそうです。
ソフトで香ばしい。
でも、
たぶん多くの人はこのコピーを見たところで、
このセンベイの感激は想像できないと思います。
もったいない!

ぼくはたまたま「海老の華」に出会ったからいいけども、
キャッチコピーやパッケージがもっと良かったら、
きっともっと多くの人がスーパーの中で、
このセンベイを選んでくるようになるのに・・・。

「本当にいいものは売れない」って言う人が、
なぜかぼくの周りでは多いのですが、
その理由は社会のシステムではなく、
こういうところにあるんじゃないかと思うこの頃です。
話しが横道にそれた(司馬遼太郎風)。

ともかく、キャッチコピーにせよグラフィックにせよ、
広告は、膨大な情報を毎日目にしている中で、
「お!」と思ってもらえる力を持ってないとなりません。
「人に何かを紹介するお手伝い」をさせてもらって、
つまりCINRAを立ち上げて、
今日でちょうど6年になりますが(いま気づいた!笑)、
日々その難しさを痛感します。
でも、素敵な商品やサービスの広告をつくって、
それに「お」って思って人が感動してくれたら、
こんなに嬉しいことはないなぁと思います。

どうも最近うまいコピーが出てこないので、
ちょっと勉強しよ、と思い読んだのがコレ。
meisakucopy.jpg
名作コピーに学ぶ 読ませる文章の書き方
直球タイトルですが、
これまでの素敵なキャッチコピーの広告を集めて、
その解説をコピーライターである著者の鈴木さんがしてくれる、というやつです。
この中でぼくが、
一番グっときたコピーを1つ引用(実際には引用の引用です)させていただきます。
もしも怒られたら、すぐ削除します。
ペットフードメーカーの広告のコピーで、
児島令子さん作。2004コピー年鑑でも受賞した作品です。

あなたがペットフードの宣伝のコピーをつくるとしたら、
どんなコピーにしますか?

児島さんは、こういうのをつくりました。
====
死ぬのが恐いから
飼わないなんて、
言わないで欲しい。
おうちを汚すから飼わないというなら、
犬はお行儀を身につけることができる。
留守がちだから飼わないというなら、
犬はけなげにも、孤独と向きあおうと努力する
かもしれない。貧乏だから飼わないというなら、
犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。
だけど・・・死ぬのが恐いからって言われたら、
犬はもうお手上げだ。すべての犬は、永遠じゃない。
いつかはいなくなる。でもそれまでは、
すごく生きている。すごく生きているよ。
たぶん今日も、日本中の犬たちはすごく生きていて、
飼い主たちは、大変であつくるしくって、
幸せな時間を共有しているはず。
飼いたいけど飼わないという人がいたら、
伝えて欲しい。犬たちは、
あなたを悲しませるためにやっては来ない。
あなたを微笑ませるためだけにやって来るのだと。
どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
預かってみるのは、人に与えられた、
素朴であって高尚な楽しみでありますよと。
====
これは、愛犬を亡くしてしまった人だけじゃなくて、
今犬を飼っている人、犬を飼いたいと思っている人にも、
相当グっとくるものなんじゃないかなぁと思います。
しかも、ペットフードの広告でこれをやるから、すごい。
企業の広報担当者だったら、このアプローチは思いつかないでしょう。
無類の犬好きというのもあるからか、
これがほんとにウマいなぁと、
本を開きながらボーっとしてしまったコピーでした。
「すごく生きているよ」が、もう、ずるい!
著者の鈴木さん曰く、
児島さんはこのように語っていらっしゃいます。
==
コピーって、企業の代わりになって書こうとしたらしんどいです。
ターゲットの気持ちを代表なんかして書こうとしてもしんどいです。
誰かの代わりにコピーを書くのはしんどいから、
誰の代わりにもならず、自分の気持ちでコピーにしていけたらいいな、
という野望を持ち始めてもう何年もたちます
==
うん、ぼくもそうしていきたいです。