01 CINRA

2013.04.23

KPOPが予想以上にスゴい。

シンガポールに来てから、あと少しで1ヶ月。
 
はやいなぁ。はやいよ。
 
今月は、新たにはじめることに向けて、シンガポールのメディア事情をリサーチしていました。
ネットサーフィンしたり、色んな文化施設を歩き回ったり、美大の学生に話しを聞いてみたり、など。
 
徐々にプランをつくりつつ、たびたび驚かされるのは、韓流・KPOPの存在感。
 
「KPOP > JPOP」という構図は聞いていたけど、
あまりにその方面に無知だったからか、これは予想以上にすごい。
 
シンガポールや自分たちの事業とはあんまり関係ないですが、
いろいろ調べてみたので備忘録がてらポストです。
 


 
 

■KPOP人気を月間検索数で見ると…
 

ITやマーケティング関連の方はご存知かと思いますが、Google Global Market Finderというツールがあります。あるキーワードに対して、各国でどれくらいの月間検索数があるかを調べられるサービスです。ネット普及率が一定以上ある国であれば、「月間検索数≒マーケット規模」と考えていいと思うので、シンガポールに来てから(無駄に)いろいろ検索しています。
 
※アジアだと中国はバイドゥ、韓国はネイバーが主流の検索エンジンなので、この2カ国については出てこないか、あまり正確な数字にはなりません
  
さて、
  
「KPOP」の月間検索数
KPOPの月間検索数

 
「JPOP」の月間検索数
JPOPの月間検索数

 
うーん。20倍前後、開きが。。。
  
そもそも「JPOP」って日本でも最近聞かないし、
ワードがちょっと抽象的なので、実際のグループ名でやってみた。
  
「KARA」の月間検索数
KARAの月間検索数
 
「AKB48」の月間検索数
AKB48の月間検索数
 
うーん、やっぱり開いています。。。
 
  
■アメリカ人によるKPOPとJPOPのメディア
 
6 theoryというアメリカの会社がKPOPとJPOPのサイトをそれぞれ運営していて、人気のようです。
(なぜアメリカが、という悔しさはありつつ……)
 
allkpop
allkpop
Alexaのトラフィックランク:4,490位
Twitterフォロワー数:約100万
Facebookのいいね数:約201万
 
 
tokyohive
tokyo hive
Alexaのトラフィックランク:47,564位
Twitterフォロワー数:約3万
Facebookのいいね数:約5万
  
どちらもゴシップが強い芸能メディアですが、やはり開きは大きい印象。

 
 

■音楽やエンタメから、ライフスタイルにも。
 
KPOPということで、音楽やドラマ、映画が連想されますが、最近ではファッションやライフスタイルまで、アジアで強力なパワーを発揮しているようです。
 

インドネシアで韓国ファッションのECがスタートしたという記事。
US$20〜50でも、相当な需要が見込まれているようです。
 

e27 – South Korea’s TheHallyu to ride the Indonesian e-commerce wave

 
 

■何が違うのか?
 

ご存知の方もたくさんいらっしゃるように、
韓国はKPOPにせよアニメ産業にせよ、政府が積極的に支援してきました。
 

アイドル事務所も、数年以上、キャラづくりの指導をしたり、外国語を覚えさせたりします。
 

音楽やダンスがキャッチーというだけでは、さすがにこんなことにはなりません。
 

Top 7 Reasons for K-Pop Music’s World Wide Popularity

 
 

純粋なコンテンツの問題や国の経済情勢以上に、こういう仕組みが今の世界中のKPOPブームをつくっているとすると、これはもはや中長期的な国家戦略になってきます。
 

普段日本で暮らしているとあまり感じませんが、これが欧米含め世界的に起きているムーブメントだとすると、これは大変な一大産業。

 
 

■日本も。
 
日本のカルチャーと言えば、食と、アニメ・オタクカルチャーは別格です。
この2つは、やっぱりすごい。
 

音楽だと、今年3月にシンガポールで開催された音楽フェス「MOSAIC MUSIC FESTIVAL 」には、スカパラ、toe、world’s end girl frinedが来て、盛況だったようです(特にtoeは東南アジアでもヨーロッパでも人気。facebookページが外人からのポストでワケわからないことになってます… ←ついさっき、あまりにポストが多く&動画アップされ過ぎててさすがに削除された模様…)。
 

5月も、きゃりーぱみゅぱみゅが来るそうで、楽しみ(行きたい!)。
 

アートだと、去年秋の話しですが、小山登美夫ギャラリーさんやMIZUMA ART GALLERYさん、オオタファインアーツさんが、「Gillman Barracks」でシンガポール拠点をオープンして、東南アジアマーケットを広げていらっしゃるようです。

 
 

まだまだ断片的な情報しか掴めていないですが、
ガンガン広げていっているみなさんの仲間入りができるよう、がんばろ。

 

2013.03.29

シンガポールに行く理由

 

明日から、シンガポールに住みます。
これから出国です。

 


 

まずは1年間。
しかも、月に1週間は日本に戻ってくるので、
あまり大きな変化でもないのですが……。

 

「なんで海外?」
「なんでシンガポール?」

 

そこはもちろん、

「アジアでいっちょ当ててやるぜ!」
「日本のマーケットはもうダメじゃん。海外進出だ!」
みたいなかんじに決まってるじゃないですか(ギラギラ)。

 
 

ウソです。。。

 

実際、CINRAはそんなことできないくらい、まだヒヨっこ会社です。

 

活動スタートからは10年、会社としては8期目なのですが、ゆるやかではあるけれども成長させてもらって きて、ここへきてようやく自社のポジショニングが明確になりつつあるかな? というくらい。
ようやく、家業から、組織になりはじめたかな? くらいのもんです。

 

それに、「日本のマーケットはダメじゃん」なんて、
ぼくらのシェアじゃ口が割けても言えません。

 

もし仮に日本がそろそろダメだとしても、言葉や視覚や聴覚のセンスとか、自分たちが無意識に身につけている文化があるからこそ、ぼくたちの仕事は成り立っています。言葉を扱う編集も、視覚を扱うデザインも、本当に文化に寄っているところが大きい。

 

海外で仕事するということは、それを差し引いて考えるということなので、今まで超ドメスティックにやってきたぼくらからすると、想像すらできません。社会を知らない新卒、いやそれにも及びません。

 

ということで、「日本はもうダメ。だから海外でやります」という短絡的なロジックは成り立たない。

 

まだやったこともないのでよくわかりませんが、普通に考えるとそうなりました。

 
 

膨大に前置きをかましつつ。

 

それでもシンガポールに行く理由は、2つあります。

 

個人的な理由と、組織的な理由です。

 
 

個人的な理由というのは、ただ単に「行きたいから」です。。

 

昨年、30歳になって決めたことがありました。

 

20代、いろんな勉強をさせてもらってきたし、
生意気ながら、少しだけ、自信もつきました。

 

だからこそ、30代、これからは、
「いつかは○○やりたい」ということをやめにしよう。
そう決めました。

 

「いつかは」と言っていられるほど一生は長くないから、今すぐやろう、と。

 

もちろん、その「○○」は自分の中に、いくつもあるのですが、
その1つが、「海外で仕事がしたい」ということでした。

 

それでたまたま去年社員旅行でシンガポールに行って、
あれよあれよという間に、こうなりました。

 

そして個人的な理由としてもう1つ。

 
もう一度、創業当初のような感覚に身を置きたい、と思ったのです。
何も通用しないヒリヒリする感覚。
所在不明で落ち着かないかんじ。
(本当にスゴい人は、どの環境でもそうできると思うのですが)

 

そういうわけで、戦略性のカケらもない動機ですが、
動機がおかしくても、きちんと結果を出す。

 
これが大事だと思うので、結果を出せるようがんばります。

 

ちなみに、シンガポールを選んだのは、とてもありきたりで、
・アジアのハブで欧米含め色んな人が来ているから
・東南アジア好きだから
・他のアジアに比べると生活しやすいから
・英語が公用語だから
・利益が出せるようになったら税制が良いから
というような具合です。

 
 

さて、もう1つの理由。

 

組織的な理由です。

 

20人に満たない中小企業で、社長がいなくなる(たとえちょこちょこ帰ってくるとは言え)というのは、ちょっとした事件です。周りの経営者の人に話しても「え、大丈夫なの?」と言われます。
実際、似たようなことが起きて空中分解してしまった企業の話しも聞きました。
 

どうだろう? 大丈夫だろうか?

 

やってみないと、わかりません。

 

でも、弊社のスタッフは素晴らしい人たちです。
本当にすごい意識と思いやりを持っているCINRAの一番の自慢です。

 

もしも今までに
「自分の一番スゴいところ」があるとしたら、
間違いなく、「彼ら/彼女らを採用したこと」だと思います。

 

ただ、自分の存在が彼らの成長ややりがいを
奪ってしまっている面もあるのではないか、と感じることが多くなりました。

 

ぼくは性格的に全部知っていたいし、自分が考える「完璧」に近づけたいので、あれやこれやと言ってしまいます。

 

もちろんそれは大切なことだと思うけど、一番大切なのは、お客さんや社会に自分たちができる最も高い価値を提供させてもらうことです。それも、継続的に成長できる形で。そこには、多少のミスもあるかもしれませんが、すぐにそれ以上の成果を読者やクライアントに提供することができるようになると思います。

 

そこで大切なのは、経営者ではなく、個々人の能力の組み合わせです。さらに、その能力の源泉は、その個人のモチベーションから生まれます。

 

組織を、全て自分が管理できる範囲にとどめるなら、
全部やればいいですが、そうしたくもないし、面白くない。
もちろん、個人のモチベーションも上がりっこない。
ぼくだったら1日で辞めます。

 

なので、少し離れた距離感で、
どうスタッフが成長していくのか、見守っていたいと思ったわけであります。
(まぁ自分は見守るどころじゃなくアクセクするわけですが)

 

 
まとめると、まだまだ暗中模索の身であります。

 
その具合を、このブログで、いろいろ発信していければと。
 

これからどうなっていくのか、ヒヤヒヤ半分、ワクワク半分。

 

楽しみです。

 
いってきまーす!

 

2012.12.28

ソーシャルあるけど、ブログもやる?
(リニューアルしました)

ブログ、リニューアルしました。

 

以前のアーカイブを見てみると、
2005年からブログやってたんですね(当時22歳)。

 
大学4年で、CINRAも個人事業主でやっていた頃で、会社になる前。
もうアツいアツい。若い若い。

 
最近では、
年に1投稿くらいしかなくなってしまう過疎っぷりで、
いっそ閉じるか、ちゃんとやるか、迷っていました。

 
Twitterやfacebookでもいい気もしたけど、
やっぱり物足りないし、ソーシャルだといろいろ考えちゃう。
おまけに古い投稿は価値が低いようなつくりになってるし。

 
取引先やリクルーターの方にも、
自分の考えをきちんと残る形で発信した方がいいのかなぁとか、
いっちょまえに思うようになり、心機一転リニューアル。

 
さらに、このブログは、
弊社スタッフにつくってもらいました。
(スマホでもPCでも快適に見られるようになっています)

 
「つくってもらったんだから投稿しないわけにはいかない」
という圧力をいただくべく、忙しい中つくってもらいました。

 
ということで、あまり気張らず、
気軽にやってきます。

 

 

2012.06.12

CINRAの名前の由来は、FFではございません。

「なんでシンラなんですか?」

やっぱり変な社名のようで、これ、よく聞かれます。

 

そして、
その質問をしてくださる奇特な方の予想は、
だいたい3つにわかれます。

 

1:やっぱFFですか?
ファイナルファンタジーの闇の帝国の名前がシンラだったらしい
→FF5までしかやっていませんで、知りませんでした

 

2:え、朝鮮系なんですか?
朝鮮半島で昔あった「新羅」のことですね。
→そもそもこの読み方はシラギだけども…

 

3:森羅万象からとったんですか?
→そうなのです!とその都度、喜びます

 

森羅万象。

 

Wikipediaによると、
「この宇宙にある万物・すべての事象」。

 

「すべての物・事・人を繋ぎ合わせたい」
という想いから、この社名を名付けました。

 

我ながら漠然としすぎてて、
大前研一大先生よろしく、
「選択と集中」にはほど遠く、
ビジネスとしてはナンセンス極まりないんですけど。。。

 

で、この言葉を強く意識するようになった、
1冊の本がありますのでご紹介。

 

森羅万象の中へ―その断片の自覚として-山尾-三省

yamao.jpg

 

学生の頃、
むさぼるように本を読んでいる時期があって、
一時期、アニミズムやシャーマニズムなるものを
探求していた時がありました。

 

その中で出会った本がこれでした。
山尾さんは、東京で育ちながらも、
インド・ネパールを巡礼し、屋久島に移住をして詩人活動を続けた人です。

 

ちょっと話し、飛びます。

 

真っ暗な山の夜、
夜空を見上げて満天の星に包まれたとき、
高層タワーの展望台から
東京の街を眺めたとき、
新幹線で知らない街の家家が
無数に通り過ぎていくとき、

 

ぼくは、自分の存在の
消え去りそうなくらいの小ささを感じて、
ものすごく充実した、幸せな気持ちになります。

 

普通はそんなアノニマスな感覚、
怖くなったりイヤなかんじがするのかもしれませんが、
なぜか、たぶん一番、幸せな気持ちになります。

 

自意識を持った存在が、
何十億人もこの世界で生きていて、
その人たちが日々いろんなことを感じながら暮らしているという
この奇跡みたいな現象が、
なんて愛おしいんだろうと、本気で思います。

 

1つのシステムの上で生きる、何十億の物語。

 

その何十億のうちの1つとして、
こんなにも絶対的な自分という意識がある、という、
その矛盾に、この上なく感動するんです。

 

とまぁ、すでにお気づきの通り、
ぼくは重度のナルシストであり、
ロマンチストなわけです。

 

山尾さんの思想は、現代社会を批評しながらも、
もっと違う大きな次元で世界をまるっと受容してて、
とても印象を受けたのを覚えています。

ググったら山尾さんのbotもありました。

 

と、いうわけでCINRAの社名の由来は、
「森羅万象」でございます。

 

・・・なんかちょっと宗教っぽいなぁと思ったんですが、
ぼくはキリスト教寄りの無宗教です。
どーでもいいですが。

 


ブログ、2年半振りに更新しようと思ったのは、
エゴサーチしてたら意外にもこのブログが上に出てきちゃったり、
「ブログ、読みましたよ!」と改めてその存在を知らせて下さる方がいらっしゃるので、
「こりゃもう消すか書くかしないな」と思い、改めてスタートです。

2010.02.20

旅行企画、はじめました。

FITC_Toronto2010_500x180.jpeg

 

旅行、大好きなんですが、
行く時間がないんですよね、やっぱり。

となると、
仕事で海外に行くしか選択肢は残されません。
そんな思惑(笑)の元、
旅行企画、つくりました!

 
CINRAと
デザインポータルの「CBCNET」と、
ご存知、エイチアイエスさんと3社共同で。
CINRA x CBCNETによる
世界のデザイン・カンファレンスを巡る
ツアープロジェクトがスタート。
第一弾は『FITC Tronto 2010(カナダ・トロント)』!

http://www.tour-project.com/

 

 

4月23〜29日、カナダ・トロント5泊7日でございます。
FITCというのは、世界最大級のデザインカンファレンスです。
WEBを主軸にするクリエイターや技術者が世界中から集まり、
プレゼンテーションやワークショップを行ないます。

 
3日間のイベントで、プレゼンの後は
毎晩パーティーがあったりするのですが、
このイベント、入場料だけで6万円くらいしちゃうんです。。。

それを、入場料も込みでだいぶリーズナブルに提供できることになりました。
申し込み期限は3月6日、
おまけに先着20名なので、
お早めに。

 
ご興味ある方、是非、一緒に旅しましょー!
↓以前のイベントの様子
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