01 CINRA

2006.04.14

cinra records第一弾、納品!

ヘンテニ納品本日、事務所にcinra recordsリリース第一弾のhenrytennis/Eight Rare Casesが到着!
ヘンテニのメンバーはもちろん、レコーディングした柏井兄弟、営業をしているスタッフ、みんなの努力の結晶である。cinraでは製品としてcinra magazineをいつも製造しているけれども、実店舗で「販売」される商品をつくるのはこれがはじめて。実に感慨深い。最近は淡々としたリズムだったから、嬉しかった。
5月3日発売なので、よろしくお願いしますー。
その後、両国へ。
以前お世話になった会社の方が独立なさって、新しくIT関連の事業をなさっている。ぼくはそこで企画スタッフというか、アドバイザー的な形で少し関わらせてもらうことになった。
社員のみなさんは世界中で有名な超大規模サイトを企画・開発してきた方々で、社長はMBAもとっていてトリリンガル。。。選りすぐりの超エリート軍団だ。国籍が違うので意思疎通が難しいときもあるけれど、話しのレベルと頭の回転がハンパじゃない。
ぼくのようなヒヨッコがこの次元でお仕事をさせていただけるというのは、これまたワクワク。成長できる余地を発見できるというのは、本当に幸せなことだ。
その後、toyの柴田君主催のイベントを見に行くため、渋谷O-nestへ。
柴田君らしい、とても丁寧な演出で、心地よい空間だった。
出演バンドもみんな心地よいかんじで、全員着席しながら鑑賞。こんなライブは久しぶりだ。
4バンド分、じーっと見つめる。
ただ見て聴いているだけで、自分は何もしない。久しぶりにライブをじっくり見たからなのか、それがものすごい違和感で、落ち着いてじっとしていられない。ソワソワしてきちゃってどうにもならない。
それにしても、自分もかつてああいう風にして人前で演奏をしていたという事実。まるでウソのようだけど、離れた今、やっぱりステージっていう場所はとても素敵で、音楽をやっている人たちがすごくうらやましく思えた。
そんなこんなでもう4月半ば。淡々と、濃密に、迅速に、快適に、毎日が過ぎてる。

2006.04.10

編集力を磨くこと

今日は天気のよい日曜日。どこか遊びに行きたいけど我慢我慢。
幸い、事務所のベランダ(屋上)に出てサッカーしたり日向ボッコできるから嬉しい。
cinraのスタッフは平日働いている人が多いので、諸々の打ち合わせは基本的に土日になる。
なので、仕事は平日、内部の企画会議なんかは土日というサイクル。
ということで、今日は来月のweb特集の打ち合わせ(ほぼ関与せず、笑)と早速次号のcinra magazineに向けてのMOVIEコンテンツの打ち合わせ。
ぼくは一応cinra magazineの編集長ということで、それぞれのジャンルの企画会議に参加してみんながもってきた企画を相談しながら練っていく。
「編集」というのは本当に大変で面白い作業で、記事を編集して読みやすい形にするのはもちろん、それぞれの企画をどんなページ構成にして読者の方々にお届けするかということを、話し合っている段階で頭の中で変換してイメージしていく必要がある。そういう想像力を必要とする作業だ。
次回のMOVIEコンテンツも企画を持ち寄って10コくらいの中から、それぞれどんなページ展開ができるか、形にしたらどういうものになるかをイメージする。そこには最低限の普遍性が必要だったり、簡単なネタならがっつり面白く、難しいネタならガイド的なコンテンツも入れつつ、などなど検討していく。
結果的にそれが今世の中にある情報(web・雑誌・テレビなど)の中でどんな位置づけができて、それをcinraとして取り上げることの必然性や妥当性、面白味なんかを検討する。いわば、マガジンを作っていくところで最も神経を使うところ。
スタッフのみんなもかなり編集力がついてきて、多くのトラブルを乗り越えて来ているから、だいたいの予測がついて、どんどんクオリティーの高い次元にいっているのがわかる。楽しくって仕方がない。
9号は4月20日に発行。そして次は、記念すべき第10号だ。
あ、今週の土曜日、22日にはcinra salonがございます。
毎度おなじみ下北沢でやるので是非遊びに来てくださいー。
マガジン9号ももれなくプレゼントですー。
cinra salon vol.16

2006.03.18

明日はサロンだよ と 今週のニュース

cinra salon 15

明日18日はcinraが毎月やっているcinra salonです。
下北沢で20時からやっているので、お買い物の後にでもお越し下さいませ〜。
http://www.cinra.net/salon/
〜今週のニュース〜
CNET:世界への扉も開いたソフトバンクのケータイ戦略
USENの次はソフトバンク。1.75兆円でvodafoneを買収。もうイメージすらできない領域だ。。
Yahooのまだまだ健在の日本最大級のメディア力、コンテンツ力がvodafoneに投入されれば、日本のモバイルもいよいよ群雄割拠の時代に突入です。
インデックス、ワンセグ放送対応のモバイルソリューションサービスを本格的に提供開始
う〜ん、いい加減にQRコードすら読めない携帯とは訣別しなくては。。。
ワンセグは多分すぐに普及する。半年後には電車の中でみんなテレビを見てるんだろうな。
CNET:ECナビ、書籍の新刊情報をメールで通知
うん、これは便利かもしれない。でも、ネットで本の情報を仕入れるっていうのはどうも。。。Googleの図書館の蔵書検索なんかと組んだらもっと面白いかもしれないなぁ。
CNET:動画配信の新会社「プレゼントキャスト」–民放TVと広告代理店の大連合
昨年から騒がれていた電通と民放各社との新会社。映像配信事業がメイン。「GyaO」が圧倒的優位な状況だけど、これだけテレビ局と組んで権利がクリアできればかなり力をもってくるだろうな。
ITpro:ビックカメラがポイントをSuicaに移行可能なカード発行
これはすごい。ヨドバシ客をどれだけ引っ張り込めるか!?
CNET:リンクシェアとショップチャンネル、業界初の「動画アフィリエイトバナー」を開始
いよいよ動画にまでアフェリエイトか〜。
大手ポータル以外のバナー広告はどんどん衰退していく流れ。さて、どうするcinra web。笑
So-net Photo
flickrやフォト蔵などでも知られる写真共有サービス。
おそらくこういうサービスはページの表示速度がモノを言うんだと思うけど、これはフラッシュとxmlを見事に使っている。動きがいちいち面白いし、使いやすいし、これはいいと思った。
CNET:シンクプラス、ブラウザ画面情報を共有するコミュニケーションサービスの提供を開始
今週一番の衝撃。
これはすごいでしょう。これとスカイプがあれば、もう打ち合わせに行く必要なんてありません。
あぁ、ほんとwinに乗り換えるか。
google inside
google本社の社内風景のアルバム。
なんでオフィスでプール、ビリヤード、ビーチバレーができるのか、意味がわかりません。。
というかんじでなんでこうやってIT中心のニュースばっかり載せはじめたかっていうと、別にエセIT野郎になりたいわけではなく、こうやって書いておかないとまず記憶しないから。一週間まとめて振り返ることがないから。
そして何より今日の梅田さんのブログの発言。ぼくもこれに全く共感している。
未来は自分たちでつくる。最もその自由度というか、可能性があるのがインターネットだからだ。興味を持てないはずがない。

「十年後はどんな社会になっていると思いますか」
と問われることが多いが、そんなことはわかるわけがない。未来は我々が作るものだからである。ウェブ進化に参加するというのはそういうことである。
そういう問いではなくむしろ、
「十年後にこういうふうにならないために、こうありたいと思う世界に少しずつでも近づけていくためには、何が必要なのか。その必要な何かが実現されるためには何をしなければならないのか」
ということが問われるべきなのだ。

このオプティミズムをみんなが本気で信じちゃえば、それは究極のリアリティー。
そういう魅力が、ここにはあると思う。

2006.03.11

プロフェッショナルか、マルチプレイヤーか

今日は池尻にある会社のwebサイトのメンテナンスのために、いわゆる出向をした。
担当者の方から他の社員の方に「webデザイナーの杉浦さんです」と紹介していただいた。
コーラだと思って飲んだのが実はコーヒーだった時と同じくらい違和感を感じて、はて、ぼくは果たしてwebデザイナーだったのだろうかと自問する。全くもって不正解。プロからしてみれば、デザインの「デ」の字もわかっているかどうか疑わしい。でもじゃあわざわざその会社に出向いて何をしているかというと、webページの修正もあるし、webデザインも実際やっていたりする。
じゃあぼくはなんなんだろうと思う。
webデザイナー(今日初めて)
プロデューサー(ディレクターと分けられる程分業体制はできていないから)
ディレクター(プロデューサーと分けられる程分業体制はできていないから)
オーガナイザー(イベントの主宰をやるとそうなる)
営業マン(この時だけスーツ着用)
編集長or編集者(取材や記事を編集したりする)
社長(ひやかし)
などまぁ様々である。
正直、呼び名とか、そんなことはどうだっていいんだけど、よくよく考えてぼくは何かのプロフェッショナル(職人と言った方が近い)になりたいとはコレっぽちも考えていない事が判明した。
でもそれはたぶん、ぼくに限った話しではなく、単純に時代の流れとして何かのプロフェッショナルになるのがすごく難しいのだ。情報が多すぎて、誘惑がそこら中を渦巻いている。
そうなってくると、その中でもがんばって何かのプロフェッショナルになるか、もしくは完璧なマルチプレイヤーになるか、どちらかしかない。
なんだか当たり前のことを言っているようだけど、「完璧なマルチプレイヤー」はプロフェッショナルになるよりもずっと難しい。自分を支える「軸」がないのに、唯一無二の一貫した自分の価値観を持たなくてはならないからだ。
大抵の自称マルチプレイヤー(たぶん現在を生きる若者のほとんどがそうなんだろう)はその場その場に応じて「キャラ」をたてて、その場その場の価値観をもって、思考して、判断する。そんなんじゃあ面白くもなんともない。
完璧なマルチプレイヤーになるには、何者も受け入れる器と同時に、全てを斬る判断力が必要になるのだ。さらにその判断力は、一貫性と同時に柔軟性も兼ね備えている。ぼくの知る限り、歴史上そういう人は数えるくらいしかいない。でも、そういう人になりたい。
最近、司馬遼太郎の『坂の上の雲』を再読している。久しぶりの小説だ。少しずつで全然進まないんだけれども、今日はいいところにあたった。正岡子規、まさに完璧なマルチプレイヤー。
ちょっと長いけど、引用。

「あしはこのところ旧派の歌よみを攻撃しすぎて、だいぶ恨みを買うている。たとえば旧派の歌よみは、歌とは国歌であるけん、固有の大和言葉でなければいけんという。グンカンということばを歌よみは歌をよむときにはわざわざいくさぶねという。いかにも不自然で、歌以外にはつかいものにならぬ。」
〜中略〜
「和歌の腐敗というのは、要するに趣向の変化がなかったからである。なぜ趣向の変化がなかったといえば、純粋な大和言葉ばかり用いたがるから用語がかぎられている。そのせいである。そのくせ、馬、梅、蝶、菊、分といった本来シナからきた漢語を平気でつかっている。それを責めると、これは使いはじめて千年以上になるから大和言葉同然だという。ともかく、日本人が、日本の固有語だけをつかっていたら、日本国はなりたたぬということを歌よみは知らぬ」
「つまりは運用じゃ。英国の軍艦を買い、ドイツの大砲を買おうとも、その運用が日本人の手でおこなわれ、その運用によって勝てば、その勝利はぜんぶ日本人のものじゃ。ちかごろそのようにおもっている。固陋はいけんぞな」
と、子規は、熱っぽくいった。

最近、短く文章を書く事ができない。。
あまりよろしくない傾向だ。
完璧なマルチプレイヤーへの道は、なかなかに険しい。

2006.02.22

渋谷へ

今日はちょっと寝坊した。
作業がキリのいいところで終わらず夜更かして、ちょっと仮眠をと思ったら、やっぱり寝過ごし。若い(?)んだからちょっとはがんばってほしいもんだけど、やっぱりショートスリーパーっていうのはあるらしい。ぼくは全く正反対だ。寝てないと集中力がもたない。
バタバタしながらもまた渋谷へ。
スケジュールを見ると、週の半分以上は渋谷とか青山とかそこら辺に行っている。明日も渋谷だ。同じ穴のムジナ、結局同じ事業をしているところっていうのは集まるものなんだろうな。中央集権的な思想ではあるけれど、まぁ圧倒的に効率的なのだろう。ちょっと暖かかったからチャリで行った。
そこでまた新しいお話しをいただいたんだけど、これまたもしかすると面白くなるかもしれない。簡単に言えば今旬の映像配信。でもやりようによってはかなり面白くなる。企画からがっつり関わらせてもらえたらと思っている。
cinraがもっているのはマンパワーである。もしくは世の中的に「センス」と言われるものなのかもしれない。そして何より、同年代のアーティストやクリエイターとのネットワークだ。
逆に言えば、大きなことはできない。着実に成長しながら規模も少しずつ大きくしていく。けど、逆に大きな器を持っていて、その中に入れるもの(コンテンツ)をもっていないところはたくさんある。そういうところにcinraを詰め込んでいく、当然近道だ。
そろそろそういう方向にいってもいいかな、と思っていた時期にいい出会いをいただいたというんだから、今年、厄年。おみくじ、凶。望むところだと思っていたけど、いいスタートをきっている。
事務所に帰ってcinra recordsのwebサイトの打ち合わせ。はじめは入れる情報がなくてシンプルだけど、かっこいいサイトができそうだ!