2005.12.21

長かった5年間

卒論
今日、というか昨日、卒論を提出しに行った。
なーーーんにもない畑を通り抜けて通り抜けて、よくもまぁこんな遠いところに4年間、まぁのべ5年間も通ったものだ。普通に東京の大学に入っていたらもっと楽しかったこともあっただろうし、ずいぶん楽だっただろうな、なんて思う。でも、そしたらきっとcinraはなかった。とすれば、ぼくの生き方を決めたのがこの大学だったわけだ。うん、後悔がない。いつも後悔だけは絶対にしないように生きている。それが一番の幸せだ。
肝心の卒論はと言えば、『情報技術時代に見る集団分裂化』という名のもので、mixiやらブログやら音楽配信なんかのインターネットの話やメディア論から入って行って、丸山眞男や三島由紀夫なんかのナショナリズム論、そんでもってジャン=リュック・ナンシーやモーリス・ブランショ、果ては宮台真司まで通じる共同体論へと続く、そんなとんでもない紆余曲折を経た論文だった。
この現代で一体全体どうやって生きてきゃいいのよ、っていうのを妥協なしに考え抜くために、こんなにも盛りだくさんになってしまった。それが自分なりにうまく収束したっていうんだから驚きだ(あくまでに自分なりに)。さすがにA4にして100枚近いボリューム。こんな長い文章はもう一生、断じて、絶対に書くことがないだろう。今になってみればがんばってみて良かった。休学期間も入れてのべ5年間、ようやったと言ってやりたい。
所変わって今はCDマガジンの制作&発行業務で、師走らしさを感じている。
毎号毎号、ドタバタ具合が増して行くのはなぜなのだろうか。。
スタッフのみんなの努力に最大限報いるよう、ぼくもがんばる。でも、何より彼らの精神的フォローをどうすればいいのか、いつも考える。雑誌作りはそんなに簡単にできることではないんだ。
とは言いつつ、みんながみんなどうすればいいモノになるのかを共有しつつある。すごいスタッフたちだ。cinra magazine、唯一無二の媒体になりつつある。
何はともあれ、これでとうとうぼくは100%自分のやりたいことに時間をつぎ込めるようになった。もう何の甘えも通用しないっていうんだから望むところである。きっと来年が自分の人生の中でも最も思い出深い年になるだろうな。最高に苦しくて最高に楽しい。そのダイナミクスを体感するのが今からウキウキで仕方がない。
とりあえず、今年あと10日。気持ちのよい年明けを迎えられるように準備しよう。