2015.07.31

弊社メディアにおける広告表記に対する考えと今後の方針

 
以前このブログで書いた「ネイティブアドよ、死語になれ」という投稿について、様々なご意見をいただきました。本件についてはその後も各所で議論されていますが、弊社の今後の方針が決まりましたので、発端でもあったこのブログで報告させていただきます。
 
結論から申し上げると、弊社メディア『CINRA.NET』では、現在サイトの全面リニューアルを進めており、それを機に、広告表記をはじめとするJIAAが定めたガイドラインに沿った形で媒体運営をしていく所存です。
 
 
今回の判断をするに至った理由としては、2点挙げられます。
 
1つは、現在のメディア環境に関する私の認識や知識が不足していたこと、2つ目は、記事広告に広告表記をすることで記事や媒体の価値が本質的に損なわれるものではないと考えたためです。
 
1点目については、現在のWebメディア広告に対する私の知識の不足です。
例をあげると、メディアが広告主や広告代理店から広告表記を外すことを要求される事例があったり、それを売り文句として広告を販売したりするケースが横行している現状への私の認識不足です。こうした問題がある以上、該当企業や記事単位での個別の是正だけでは消費者の不利益を解消しきれず、業界全体の「最低限のルールとしての広告表記」の妥当性を認識しました。
 
2点目についてはそのままなのですが、一つひとつ、入念に企画・取材・撮影・編集をしている弊社の記事広告に広告表記をしたところで、その価値は本質的には損なわれるものではありません。
弊社のミッションである「幸せのきっかけを多くの人に届ける」を実行していくためには、コンテンツの品質の追求だけでなく、メディア自身の規模や影響力も大切です。広告表記がミッション遂行に対する本質的な障害ではないのだとすれば、より多くの広告主様や読者さまに安心してご利用いただけるメディアとなり、一層の成長をしていくのが本分であろうと考えました。
 
 
今回の件でいただいた皆様のお考えは、メディアを生業とする自分の襟を正す上でも、大変勉強をさせていただきました。激励いただいた諸先輩方はもちろん、様々なご意見をくださった方にも感謝しています。
 
 
サイトリニューアル後は、表記の面では広告であるか否かの「区別」を行なっていくことになります。しかし、自社のメディアに掲載するコンテンツである以上は、広告でもそうでなくても、読者の方にお届けする責任も、コンテンツづくりに注がれる熱量も同じです。読んでくださった方に喜んでいただき、その方の人生に寄り添える言葉をお届けし、弊メディア開設以来のコンセプトである「新たな文化をつくる」ため、今後一層気を引き締めてメディアを運営して参ります。
 
 
今後とも、何卒よろしくお願いいたします。
 
 
株式会社CINRA 杉浦太一