2005.11.21

小指が一皮むけた男

土曜日はサロンをやって、とても楽しい時間を過ごせた。すごくいいかんじ。
木曜日はcinra live nightです。是非おいでくださいまし。
今日は小指値の芝居を見に行った。
周りや関係者はあまり評価していなかったけど、見たのが楽日ということもあってか、ぼくはとても良いと思った。彼らがやりたいことっていうのは、極論を言ってしまえばぼくにとってはどうでもいい。だから何かを提示したければすればいいし、別にしなくてもいい。あくまでぼくにとっては。
ただ、危機迫るものを見たい。最近はいつもそんなかんじだ。危機迫るものを見たり聴いたりすると、ゾクっとする。気持ちいいでもキレイでも面白いでもない。ただゾクっとさせてほしいなぁといつも思う。
物語なんかどうでもよく、セリフをジブリからパクってるというのもどうでもいい、笑。
統一感なんかいつも通り全然なくて、とんでもないバランスの取り方だと思いながらも、今日はゾクっとさせてもらった。たぶん本人たちも自覚していないんだろうと思われるあのバランスとパワー。それが小指値のすごさだ。これがコントロールできたら、とんでもない劇団になるだろうと思う。久々に、とてもゾクゾクさせてもらった。
で、そんな中、一人の男がどうやら一つの決心をしたらしい。
ぼくは余計なお世話も甚だしいことに、去年から彼が苦しんでいるのを知って、なんとか助けてあげられないかと思っていた。彼は悩んでいた。というか、きっといつも悩んでいる。ぼくは同じ悩み性をもつ人間として、どうにか相談にのってやれないものだろうかと思いつつも、いつも見当違いの話しをしていた。
彼が悩んだ一年強、気がつくと彼はぼくなんかよりもずっとデカい男になっていた。汗ダクになりながら動き回っている彼の背中を見て、そう思った。
継続は力なり? それはそうだろう。
でも、継続していることを中断するには、それ以上の勇気がいる時もある。
もし中断したとして、また復帰するようなことがあったとしたら、それはそれでまた強くなるだろう。
何をしているかじゃなくて、どういう姿勢で生きているかってことが、存在を存在たらしめる。
危うくぼくが忘れそうになっていたそのことを、彼は教えてくれた。
今後彼がどういう選択をするにせよ、ぼくは彼をずっと応援していきたい。
そんなことを思った一日でした。