2006.06.09

それぞれの思い

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今日はcinraのイベントでした。
O-nestで、ライブフロアでcinraにゆかりのあるバンドのライブを、上のラウンジフロアで今までにcinraでつながった音楽・アート・映像・デザインなどのアーティスト50組ほどの展示をやりました。
出演者のみなさん、スタッフのみんな、お越し下さった皆様ありがとうございました!
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個人的に久々のイベントで、当然バタバタしたけど、すごく楽しかったし、たくさんの人にお越しいただけた。その人たちが少しでも自分のライフスペースを広げられたのなら、このイベントは成功だったのだろうと思う。
それでも、それぞれの出品者のスペースの問題や見せ方の問題など、次回への反省は多い。
会う人会う人に「大盛況ですね!」と言っていただくのだが、どうも腑に落ちない自分がいた。終了後、みんなでご飯を食べつつもずーっとなんでなのか考えていた。
積極的に人とコミュニケーションができるような人は、狭いスペースでもガンガン自分を売り込んでいたしいいつながりもできたのではないかと思う。ただ、国民性っていうのもあるかもしれないけど、がんばって作品をつくって発信はするんだけれども「その後」をがんばれない人が多い。自分とはジャンルが違えば接点が少ないから、なおさらつながりにくい。
cinraはいわば「器」のような存在だから、こちらが快適な環境を用意して、後はつながりたい人がつながればいいのは当たり前のことだし、その部分までこちらがテコ入れする必要は全くないし、そんなのおこがましい。要はこの「快適な環境」作りを徹底的にしていかないとならないのだ。
今日集まった50組のアーティストが程度の差こそあれ、それぞれに自分の部屋でコツコツ作品をつくって、どんな風に展示したら良いかを色々と考えて、そのために重い荷物を渋谷までセッセと持ってきた。
その事実とか、情景とか、想いとか、がんばりを、cinraはちゃんとすくってあげるべき。
イベントとして「完璧」なんてありえないし、ある程度は自分のことは自分でやるというのが当たり前だけど、もっとぼくはみんなのそういうがんばりを直視しないといけないんだと思った。ここにいる全員と話しがしたい! とものすごく思った。
cinraが広がれば広がるほど、そういう一人一人の想いに目がいかなくなる。
特に自分が作り手ではないから、その人たちの気持ちが見えづらくなる。
でも、思っている以上に、それはむちゃくちゃ大切なことなんだ。
cinraは、アーティストたちと一緒に何かをつくって、社会に発信していくプラットフォームなわけで、「〜〜してあげる」なんていう思いは両者にあってはいけない。当然のことだ。
そういう当たり前のことを、日々の業務で忘れがちになってしまっては本末転倒なんです。
そしてそれは、どんな業種であってもビジネスすべてに言えること。そういうミクロな部分を見ないで、マクロにしか考えられない体質があまりにも多すぎる。そんなのちっとも面白くもないし、そこに関わる人たちやお客さんを、全くもってバカにしている。
今日は、そんな当たり前だけどすごく大切なことをcinraの絶対条件として存分に叩き込むことができたし、単純にとても楽しくて、いい日だった。イベントとしても70点くらいはつけられるかと思う。
平日だったし、来てくれた人にも本当に感謝です。
次はもっといいイベントをやりたい。
そういう、すごく純粋な自分の欲求を久しぶりに感じられた、いい日でした。
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