2006.04.03

ローリングストーンズという奇跡

今までにないほどバタバタした3月がようやく終わり、4月に入った。
色々と乗り切ったというのもあるけど、今週末は最高だった。
cinra花見土曜日、代々木公園でcinraのお花見。
桜を見上げて、ワクワク。やっと春がきた。やる気がフツフツとわいてくる。
夜、寒くなって来たのでみんなで居酒屋へ。今回はたぶん今までで一番集まった。20人くらい。
みんなで楽しく過ごす。スタッフ同士がみんな仲良くなるっていうのはほんとに嬉しい。ぼくとスタッフのつながりはあっても、横のつながりがなければいい企画も生まれないのはもちろん、いいモチベーションが生まれないからだ。こういう機会は、なるべく増やしていこうと思った。
家に帰り、泥のように眠る。いつもの3日分は寝た。ちゃんと寝るとこんなにも目覚めが気持ちよいものなのだ。
そつなく仕事をこなして出陣。
今日はストーンズを観に行くのだよ。
思えば前回のストーンズもポールマッカートニーも、素晴らしく運の良いことに、というかみなさんのおかげでタダで見に行けている。今日もほんとは¥35,000だったのに。。。本当にありがたい話しだ。
かくして、ぼくは奇跡を目撃した。

rolling stones

一発目、いきなりJumpin jack flashである。上がらないわけがない。
ミックジャガーはやっぱりスターだった。本物のスターだ。彼以外に、世界中どこを探したっているはずのないスター。
キースはだいぶおじいちゃんになったけど、彼のギターは本当にしびれる。フレーズごとに、背筋がゾワっとさせられる。2時間もゾワっとしっ放しじゃ、背筋がもちやしない。
ロニーだってすごいさ。キースとの相性抜群。チャーリーのゼンマイ人形みたいなドラムだって健在。
この4人が並んで肩を組んで演奏している姿を、この世の奇跡と呼ばずして何と呼ぼう。
ローリングストーンズは60年代から活動をしている。キースもミックも、今年で63歳。それで会場を走り回って、最高にセクシーで、ロックなパフォーマンスをする。
ビートルズはもちろん、ザ・フー、ジミヘン、キングクリムゾン、ピストルズ、クラッシュ、ポリス、レディオヘッド、マーズヴォルタ…数えきれないほど素晴らしい音楽が生まれてはなくなっていく中で、彼らはまだ音楽をやめられない。
バンドというのは、もしかすると恋愛以上にデリケートだ。それを、40年も続けている。
しかも、多くの再結成が騒がれながらも残念ながら当時のグルーヴは取り戻せないというなんとも寂しい出来事とはわけが違う。ストーンズは常に進化している。
初期だって、中期だって、後期だって、全部最高なロックンロールだ。
ライブ中盤。
Start Me UpからはじまってPaint it Black→Sympathy For The Devil→Brown Sugarの流れ。
そしてアンコールはSatisfaction。感無量。完全にビヨンドディスクリプション。目盛りは振り切れた。
今回はニューアルバム「a bigger bang」のツアーだったけど、このアルバムからは2,3曲しかやらなかった。往年の名曲を披露するスーパースター。普通だったら、観客のために昔の曲やらなきゃいけないんだよね、ってなる。でもストーンズは違う。スキが全くない。技術的に完璧な演奏というわけではなくて、もう何千回も演奏してきたであろう楽曲に対して惰性というか、やる気のなさが全く感じられない。CDより100倍素晴らしい。
もう書き出すと止まらないし、前頭葉を経由しないでただ抑えられない感情を文字化しているだけのような気がしてきたのでやめよう。
4/10にcinraのwebサイトでこのライブのレポを掲載するんで、そちらをご覧頂ければと思います。2,3日経てば、もう少し冷静になれるはず。
今週末、ほんと生きててよかったよ。